経営お役立ちコラム
経営のヒント!
ロードショーと言えば、一般的には映画の封切りを表すかと思いますが、金融業界においては、IPO前に機関投資家を訪問する一連のアクションをこのように表現します。機関投資家とのミーティング直後に「会社の魅力やリスク等」についてアンケート調査を行います。アンケート結果は、その後の公募価格決定に大きく影響するため、発行会社の資金調達を成功させる上で、ロードショーは非常に重要なイベントになります。

 

■ロードショー(プレ・マーケティング)とは?

上場承認後に行われる機関投資家とのミーティング。上場承認時に目論見書に記載された株価は、まだ投資家の需要を確認する前の「想定価格」であるため、価格発見能力に優れた複数の機関投資家による評価や株式購入意向等を把握し、それらを参考に「仮…

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17/01/31 21:00 | カテゴリー: | 投稿者:広報部 コラム 担当
前回は上場のメリット・デメリットについて見ていきましたが、今回は、引受審査についてみていきたいと思います。

上場に至るまでの審査には、主幹事証券会社による「引受審査」と証券取引所による「取引所審査」があります。引受審査は、主幹事証券会社が、引受責任を果たすために、会社から収集した資料等を基に、有価証券の引受けの可否を判断する審査です。その後の取引所審査は短期間に膨大な質問や指摘に対応していく必要があるため、当初のスケジュール通りに上場するためには、この引受審査期間中にどれだけ課題をつぶせるかが非常に重要なポイントになります。

 

■引受審査とは?

引受審査は、書面審査やヒアリング、実査等で構成されており、時期や内容により、大きく下記の2つに分かれる。



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16/12/31 21:00 | カテゴリー: | 投稿者:広報部 コラム 担当
リーマンショック以降、低迷していた国内の新規株式公開(IPO)ですが、株式市況の回復と共に中小企業やベンチャー企業のIPOに対する関心は高まりを見せているようです。実際にIPO社数は過去6年連続で増加しており、昨年は92社まで回復しました。足元では、英国の欧州連合(EU)離脱等の混乱により、国内のマーケットにも少なからず影響を与えているようですが、このまま順調に行けば、2016年のIPO社数は久々に100社を超える可能性もあるそうです。

さて、中小企業にとってIPOには、どのようなメリットがあるのでしょうか?そして、株式公開準備では、どのようなことをする必要があるのでしょうか?今回より、計3回の連載で、株式公開の舞台裏について具体的にお伝えしていきたいと思います。

 


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16/11/30 21:00 | カテゴリー: | 投稿者:広報部 コラム 担当
競合先と差別化しようというときに、つい「値下げ」を考えがちな方はいませんか?2回にわたって経営の現場で使える管理会計の考え方をご紹介してきましたが、最終回の今回は、値下げが利益に与える影響の大きさについてふれたいと思います。

売上高=価格×販売数量なので、ふつう値下げを行う場合は、価格を下げ販売数量を増やして、売上高を維持または増加させようとするでしょう。しかし最終的には売上高だけでなく、手元に残る利益の確保が不可欠なはず。ではどの程度販売数量を増やしたら値下げ前と同じ利益を得ることができるのか、具体例に試算してみましょう。

1個500円の弁当を製造販売している個人経営の弁当屋を考えます。単純化のため弁当1個あたりの総経費は450円とします。弁当1個を販売すると利益が50円出る状…

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16/10/31 21:00 | カテゴリー: | 投稿者:広報部 コラム 担当
 

受注するときにどこまで値引きするかは、経営者にとって大事な判断です。売上は欲しい
が損もしたくない。そんな時、売るか見送るかの判断基準として「限界利益」の考え方
が役に立ちます。

いま商品Xを受注生産している会社があり、1個当たりの総費用(原価)は1,000円、その
内訳は以下の通りとします
・変動費:600円(材料費、外注加工費など、生産量に伴って増減する費用)
・固定費:400円(労務費、減価償却費など、生産量に関わらず一定金額発生する費用)
なお固定費は、商品Xをフル生産したときの生産量で固定費総額を頭割りし、1個当たりに
配分した金額です。

ここで1個800円なら10個買いたいという注文が来たとします。10個分の生産余力は十分
あります…

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16/10/01 16:11 | カテゴリー:,  | 投稿者:広報部 コラム 担当
財務会計と比べて管理会計は何かつかみどころがない、どう使っていいかピンとこな
い、と感じる方が多いようです。しかし経営の現場では、会計的な数字をもとに複数の
選択肢を評価し、判断する場面が日々発生します。その際、正しい意思決定をするため
に管理会計が役に立つのです。今回から3回に分けて、現場ですぐ使える管理会計の基
本的な考え方をご紹介します。

今回は管理会計で特に重要な2つの費用の概念をとりあげます。一つは埋没費用。サ
ンクコストとも言い意思決定には影響しない費用です。そしてもう一つが機会費用。
他の選択肢から得られたはずの利益を意味し、こちらは意思決定に影響します。
具体例で考えてみましょう。

1個500円の弁当を1日平均1000個、製造販売している弁当屋がある…

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16/08/31 22:00 | カテゴリー: | 投稿者:広報部 コラム 担当
昨今「サイバーセキュリティ」、「サイバー攻撃」といった言葉をよく耳にします。毎年2月に行われていた「情報セキュリティ月間」も「サイバーセキュリティ月間」に改称され、国家レベルでこの対応を進めていかなければいけないという政府の思惑が垣間見られます。ここ数年のサイバーセキュリティをめぐる主な動きは以下の通りです。

 

2014年11月 「サイバーセキュリティ基本法」施行

2015年 1月 「内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)」設置

2015年12月 「サイバーセキュリティ経営ガイドライン」策定

 

「情報セキュリティ対策は取り組んでいるが、サイバーセキュリティなんて我が社には関係ない」なんて感じてはいないでしょうか。そもそも「情報…

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16/06/30 21:00 | カテゴリー: | 投稿者:広報部 コラム 担当
昨今、健康経営への関心が高まっています。昨年から東京証券取引所は経済産業省と共同で、「健康経営銘柄」制度を開始し、今年は昨年より3社多い25社を選定しています。制度設定時には、選定銘柄の10年間の株価収益率は市場全体を50%上回ると、健康経営の効果も公表されています。

健康経営のメリットとして、(1)欠勤の減少、メンタルヘルス改善を通したモチベーション向上等による生産性アップ、(2)健康増進による医療費などの費用節減、(3)社員やその家族など市民の生活環境の改善に貢献する企業としてブランドイメージ向上、などが挙げられます。

 

健康経営の発祥国、アメリカでは実証と研究が進んでいます。例えば、アブセンティーイズム(疾病により欠勤している状態)よりも、目に見えにくいプ…

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16/05/31 21:00 | カテゴリー: | 投稿者:広報部 コラム 担当
3.見せるのは、俺の背中ではなく、未来への希望

「俺の背中を見ろ」が成功していた時代は、「俺」が会社の指針として機能していました。しかし、社員に任せて成長をする場合には、新たな指針が必要です。指針がないと社員がバラバラに活動しやすく、組織力は高まりません。

 

部長:「今の時代、俺の背中を見ろというやり方に限界が来ているじゃないか?」

私:「はい、そうですね。見せるのであれば、背中ではなく未来への希望です」

部長:「未来への希望?」

 

「俺の背中を見ろ」というのは、「この人についていけば大丈夫」という安心を与えていました。しかし変化が激しい時代では、その安心が揺らいでいるのです。

 

「この人についていって…

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16/04/30 21:00 | カテゴリー: | 投稿者:広報部 コラム 担当
2.飲みニケーションの参加率の低さに悩む管理職へのアドバイス

「飲みニケーションに誘っても人が来ないんです」

ため息混じりに困惑した表情で悩みを打ち明ける50代の女性管理職。コミュニケーションを増やして、組織を活性化したいと考えているのに、リーダーとしてどうしたら良いのかわからない。

前回のコラムで、繋がりは2016年度のテーマであると伝えました。今回は、どうやって繋がりを深めるかをお伝えします。

会社が成長するには、社員間の繋がりはとても重要です。繋がりが強いほど、お互いの強みを活かし弱みを補完し合うことが可能です。有名な経営学者のドラッカーは、次のように述べています。

「組織の目的は、人の強みを生産に結び付け、人の弱みを中和することである」

 …

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16/03/31 21:00 | カテゴリー: | 投稿者:広報部 コラム 担当

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