経営お役立ちコラム
◆はじめに
そもそもリスクマネジメントとは何なのか?
少々古いが2016年の中小企業白書では「リスクを組織的に管理(マネジメント)し、損失等の回避又は低減を図るプロセスをいい、ここでは企業の価値を維持・増大していくために、企業が経営を行っていく上で障壁となるリスク及びそのリスクが及ぼす影響を正確に把握し、事前に対策を講じることで危機発生を回避するとともに、危機発生時の損失を極小化するための経営管理手法」と定義している。
最近では外注先の業務停止が及ぼす自社への連鎖的影響の拡大や、従業員の法令違反による品質問題の発生等の新たなリスクが顕在化しており、企業がリスクマネジメントを積極的に行うことが求められている。では、中小企業のリスクマネジメントの実態はどうであろうか?
体…
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◆採用と定着
障害者の就職の過半数は、精神・発達障害者であることは第1回でご説明しました。
今回は、発達障害者を含む精神障害者の採用選考についてご説明します。
1.採用面接で聞くべきこと
障害者の採用で一番気を使うのが障害の内容について聞く場面です。自社に合う人材か否かを判断する重要な要因ですので、下記の質問例に従って判断材料を得るようにしてください。
なお、障害の状況を聞く際には、興味本位ではなく採用の判断材料として質問することと、答えたくない場合には答えない自由もあることを応募者に伝えてください。
① 「ご自身の障害『特性』について教えてください」
障害者手帳を取得した診断名ではなく、過集中や短期記憶の維持が難しいなどの「特性」を確認する質問です。特に精…
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◆障害者雇用のフローと留意点
前回は、最近の障害者の雇用状況と厚労省の新たな施策について確認いたしました。今回は、障害者を雇用するための実務上の対応について、ご説明いたします。
1.退職理由からやるべきことを考える
障害者社員の退職理由の上位は、職場の雰囲気や人間関係、仕事内容の不一致です。
賃金などの労働条件は、財務状況などの事情により一気に改善することは難しい面もあります。まずは職場の人間関係の改善や仕事内容の見直しに取り組むことで、障害者を雇用しやすく、障害者社員が定着しやすい職場環境を形成することができます。(図表1)
図表1-1 身体障害者の退職理由
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◆はじめに
2024年4月に民間企業の障害者法定雇用率は2.5%に上昇し、2026年7月には2.7%となることが決まっており、障害者の採用に関してはすでに売り手市場となっています。
こうした状況で、中小企業はどのようにして障害者雇用を進めればよいのでしょうか。
これから3回にわたり、最新の施策を確認し、雇用のための実践的なノウハウをご紹介いたします。
◆障害者の雇用状況と厚労省の新たな施策
2023年12月に厚生労働省が発表した「令和5年 障害者雇用状況の集計結果」によると、民間企業に雇用される障害者は64万2178人で、前年より2万8220人増加(対前年比4.6%増)し、20年連続で過去最高となりました。また実雇用率は、12年連続で過去最高の2.33%(前年は2.…
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企業活動には必ずクレームのリスクがあります。特に近年は行き過ぎたクレームが社会問題化するケースもあり、厚生労働省が「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」を作るまでになっています。クレーム対応の現場で理不尽な経験をした方も多いのではないでしょうか。
しかし、事業者を困らせるクレームを発するお客様の全てが、モンスタークレーマーというわけではありません。商品やサービスで期待が満たされなかったことの失望や、クレーム対応への不満から感情が高ぶっているだけで、本来は善良なお客様である場合が多々あります。
今回は、筆者がメーカーのお客様相談室で1万人近くのお客様の課題を解決した経験から感じる、「本来は善良なお客様」を悪質化させないためのクレーム対応のポイントをお伝えいたします。
(1)解決…
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◆権限によらないリーダーシップとは
最近の若者は間違いを極端に恐れる傾向があると言われています。指示には忠実だがそこからはみ出した行動は避けたがります。一方、仕事の現場では日々想定外のことが発生します。いちいち指示を待っていては、対応はどんどん遅れます。経営者の細かい指示がなくても従業員の誰かが主体的に動き、周囲を巻き込んで問題を解決してくれたら、と思うことがあるのではないでしょうか?
このような場面で求められるのは、従業員による「権限によらないリーダーシップ」の発揮です。これは管理職など制度的な権限の裏付けがない人が発揮するリーダーシップです。
◆必要な3つの行動
権限によらないリーダーシップを発揮するとは、具体的にどのような行動を取ることでしょうか?早稲田大学の日向野教授は「…
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前回に引き続き、Z世代との協働に焦点を当てます。このシリーズではZ世代について3回に分けて考察しています。前回までのZ世代の働く価値観や接し方、コミュニケーション方法に引き続き、今回はZ世代にとっての適性と配置について触れます。
♦Z世代にとっての働く意味
第1回でも述べたように、終身雇用が崩壊している昨今、Z世代は一つの企業でずっと働くとは考えない傾向にあります。また、個人差はありますが、「人間関係」「タイパ(時間対効果)」「自己成長」といった点を重視する傾向にあります。
そのため、この会社の将来はどうなるのだろうか、今の仕事が自己の成長につながるのか、時間を無駄にしているのではないか、ここで働いていても将来につながらないのではと悩むことも多く、人間関係が合わないと思えば無理をし…
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前回に引き続き、Z世代とのコミュニケーションに焦点を当てます。このシリーズではZ世代について3回に分けて考察し、今回は心理的安全性と関係性の構築について探求します。Z世代に対してどうやって接すればよいか分からない、うまくいかない、報連相が十分に行われない、といった課題に対して向き合っていきます。
♦Z世代のコミュニケーションスタイル
Z世代はチャットツールを好んで使用することが多いです。その背景として、学生時代からX(旧Twitter)、Instagram、LINEなどの多様なSNSやチャットツールに慣れ親しんでおり、常に情報の渦の中で育ってきたことが挙げられます。この環境により、彼らは多様な情報を迅速に取り入れ、効果的に取捨選択を行う能力を身につけています。チャットツールはやり取り…
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近年は、多くの職場でZ世代と呼ばれる若い世代とのコミュニケーションがうまくいかない、早期退職をされてしまう、といった悩みを聞きます。そこで、本コラムでは、3回に分けてZ世代と共に働くことについて連載します。1回目はZ世代にとっての働く価値観と接し方について述べます。
Z世代とは、一般的に1990年代中盤から2000年代にかけて生まれた世代であり、2023年時点では13歳~27歳(1996年~2010年生まれ)となります。
当然に彼らには個人差があり、Z世代という一般化を避け、個別に接するべきです。しかし、生まれ育った社会的な背景や構造には一定の共通点があり、全体的な傾向も見られます。
♦Z世代の特徴
Z世代の特徴を、人事ZINE (注1)をはじめとするインターネットの様々な情…
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◆はじめに
レジ袋有料化や食器等における脱プラなど、環境問題に対する一般消費者の意識は特にここ数年で大きく高まり、さらに加速しています。
今年の中小企業白書でも「GX・サプライチェーンに関する社会的要請等の経済社会情勢への対応は、これを新たな取組に挑戦する機会と捉えて、投資やイノベーションを促進することが重要」と書かれており、今やGXは中小企業の経営に切っては切れないポイントとなっています。
◆GXとは?
GXとはグリーントランスフォーメーションの略で、「化石燃料をできるだけ使わず、クリーンなエネルギーを活用していくための変革やその実現に向けた活動」(注1)のことです。政府は2050年時点で温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させるカーボンニュートラルの実現を宣言しており、…
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