経営お役立ちコラム
中小企業におけるWeb集客戦略~Webが齎(もたら)すビジネス環境の変化~

■1.中小企業におけるWeb活用
Web活用はビジネスにおける集客プロセスに特に大きなインパクトを与える。
特に中小企業においては業績を激的に変化させる可能性を含んでいる。
それでは、Web活用ができるとビジネスにどのような変化が起きるのか?
ここでは3つのポイントにまとめる。

 

①集客効率の向上
Web活用されていなかった時代において、新規顧客を開拓するにはテレアポや飛び込み営業など1対1でのコミュニケーションが主だった。これに対してWebでは1対多でコミュニケーションを図ることができるため、情報を多くの人に一気に伝えることができる。

また、Webではターゲットが住んでいる地域や年齢層、性別など詳細な属性情報を特定した広告が可能だ。さらに広告からどれだけの反応が得られたのか成果を定量的に図ることもできる。集客施策の実行を重ねる毎にデータも蓄積され、自社の商品・サービスを欲しがる顧客層が明確化されることで、より精度の高いマーケティングも可能になってくる。

 

②PUSHからPULLへ
Web経由の集客は、事業者側から連絡を取りアプローチするPUSH型ではなく、ユーザーがWeb上の情報を確認し、問い合わせを行うPULL型が可能だ。そのため、サービスに興味を持っているユーザーに対して商談を進められる。必然的にBtoBビジネスにおいては商談のクロージング成功率が向上し、BtoCビジネスにおいてもファン化を図り、リピート率の高い顧客を獲得しやすいという特徴がある。

 

③購買プロセスの変化
購買プロセスの変化も顕著だ。BtoC、BtoBビジネスに限らず、商品・サービスを検討する際にユーザーはWebを活用して事前情報を仕入れる。つまり、自社商材がWeb上の情報だけである程度スクリーニングされてしまう。そのため、顧客はWeb上の事前情報をベースに購買行動をすすめるので、Webに掲載された情報は集客に直接的に影響を受ける。

■2.SEO対策による集客のコツ
前述の集客プロセスの変化に伴い、ホームページ(HP)で集客を考える場合に必須となる施策がSEO対策である。しかし、現実にはSEO対策に取り組んでいるものの、競争が激しくてなかなか上位に表示できない。そんな状況が「当たり前」であり、無数のHPが存在している中で自社のHPを検索結果上、上位表示させることは困難を極める。また、Googleのアルゴリズムの変化により、SEO対応ルールも変化することから継続的な対応が必要になる。

 

SEO対策を成功させるためには、まず自社の商品を欲しいと思ってくれる層(ターゲット)を明確化し、何をメリットとして訴求するか絞り込む必要がある。例えば、自社で扱う商材が会計システムだとする。この場合、ターゲット層は「確定申告を控えた個人事業主」、メリットは「税理士に依頼しなくても領収書をスキャンしていくだけで申告書が出来上がる」と設定できる。

 

「確定申告を控えた個人事業主」は確定申告を行うためにどんなキーワードで検索するか?例えば「確定申告 方法」などで検索されることが想像できる。SEO対策には消費者行動プロセス理解が不可欠であり、その消費者行動プロセスはHP会社よりも事業主の方が理解しているはずである。HP集客成功させるためには、Web制作会社とパートナーシップを持って取り組む必要がある。

 

一方で、SEO対策に限らずWeb集客を検討する上では、費用対効果の視点も不可欠だ。扱う商材によって相性があるため、Webを活用して効果>費用になるかは予め検討が必要である。その前提の元、次回のコラムでは、Webで集客するための具体的な方法論について触れる。

 


第2回:中小企業におけるWeb集客戦略~BtoCビジネスにおいてWeb集客を成功させるためには? ~


 

 

 

 

 

関野 靖也

2021年 中小企業診断士登録
大学卒業後、大手IT企業に就職し、「システム運用・BCP計画策定・自動化」業務に従事。
退職後は株式会社ウブントゥを起業し、ヘルスケア事業・Web事業を運営。

 

Web:http://ubuntu-gp.jp/

22/03/31 09:00 | カテゴリー:, , ,  | 投稿者:広報部 コラム 担当

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