経営お役立ちコラム
(1)知的資産経営報告書とは何か
最近、「知的資産経営報告書」なるものを眼にすることが増えて
います。しかし、そもそも、“知的資産”とは何なのでしょうか。
経済産業省等のホームページによれば、知的資産とは知的財産(権)
を含む広い概念であるとし、具体的には、知的財産(権)に加えて、
例えば、人的資産、組織力、経営理念、顧客とのネットワーク、
技能等を含むとしています。そして「知的資産経営報告書」作成の
効果のひとつとして、金融機関との良好な関係維持をあげています。
とするならば、多くの小規模企業にとっての課題であるポスト
金融円滑法対策ツールとして使えないものでしょうか。
そこで、「知的資産経営報告書」の活用について、述べてみます。
(2)知的資産経営報告書活用…
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13/08/31 08:30 | カテゴリー:
中小企業経営 | 投稿者:
椎木忠行
実例をもとに再構成したストーリーでお届けする3回シリーズ。
最終回の今回は財務戦略で悩んでいる創業期の社長の事例です。
◆ 法人税ってこんなに払うの?
C社は都内の私鉄沿線に3店舗を展開する独立系の弁当店チェーン
です。2年前に開店した1号店が約半年で軌道に乗り、その後
2号店、3号店を次々と開店しました。年商は1年目の3千万円から、
2年目の今年度は1億円に迫る勢いで急成長しています。
社長のJ氏の悩み事はC社の唯一の役員である自分の役員報酬です。
決算月を迎えて、税理士に仮決算を出してもらったところ、法人税
を約300万円納めなければならないという結果になりました。
J社長にとっては初めての経験です。こんなに多額の税金を納め
なければいけないのなら、もっ…
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13/01/27 11:44 | カテゴリー:
中小企業経営 | 投稿者:
椎木忠行
実例をもとに再構成したストーリーでお届けする3回シリーズ。
第2回の今回はIT導入で悩んでいる創業期の社長の事例です。
◆ IT化できるはずだが
B社はハウスクリーニングを主としつつも、お客様から寄せられる
さまざまな相談に応じて、壁紙やふすまの張り替え、各種塗装、
塀の修繕、廃品整理から小規模なリフォームまで請負っており、
いわば「ホームサービスのなんでも屋さん」です。創業わずか2年目
にして従業員6名、年商8千万円に届こうかという、成長中の会社です。
社長のH氏の今の相談事は、パソコンやインターネットをもっと
活用して仕事を効率化できないかということです。
(1)一日4~5件の案件が常に同時進行し、次々に例外処理が
発生する中、状況をH社長自身が的確に把…
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13/01/13 01:09 | カテゴリー:
中小企業経営 | 投稿者:
椎木忠行
経営者の最も重要な役割は「経営」をすることではありません。
「ビジネス」をすることです。このことは、特に創業期から成長期
にかけての企業において最もあてはまります。
このテーマで、実在の企業の事例をもとに再構成したストーリーを、
今回から3回にわたってお届けします。
第1回の今回は「人の活かし方」で悩んでいる社長の事例です。
◆ 夜型クリエーターの時間管理は
A社は創業2年目のウェブ制作会社です。社長のF氏は、大手広告
代理店から独立した、優秀なグラフィックデザイナーです。独立後、
F社長の才覚で大口の受注も獲得し、業務が急拡大しています。
従業員も10名を超えて増え続けています。
今までA社では、給与規定もきちんとせずにきましたが、そろそろ
いろいろな不…
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12/12/23 09:47 | カテゴリー:
中小企業経営 | 投稿者:
椎木忠行
今回は3回の連載の最終回です。「経営者の意思決定のポイント」
として私なりに重要と感じている3つのポイントの内のひとつで
ある「投資判断の考え方」について述べさせていただきます。
経営者は常に判断することが必要です。その中でも投資という事業
を成長させる一方、キャッシュアウトさせるリスクも伴う判断を行う
必要があります。このテーマは、投資というリスクを伴う意思決定
を経営者が行う上でポイントを理解していただく内容となっています。
このコラムを読んで皆様のひとつの参考又は中小企業診断士として
活用できる一助となれば幸せです。
今回投資判断というテーマを取り上げた理由について説明します。
私が勤めてきた会社は1部上場企業で規模も大きく、1案件の投資額
も億単位で行われて…
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12/01/23 06:39 | カテゴリー:
中小企業経営 | 投稿者:
椎木忠行
今回は3回の連載の2回目です。「経営者の意思決定のポイント」
として私なりに重要と感じている3つのポイントのひとつである
「数値に基づく意思決定」について述べさせていただきます。
このテーマは、経営者が企業内部の意思決定・管理活動を行う
材料として、貨幣単位(数値)で表示した情報である管理会計の
重要性を過去の失敗例を交えて理解していただく内容となっています。
このコラムを読んで皆様のひとつの参考又は中小企業診断士として
活用できる一助となれば幸せです。
(1)管理会計の怖さ
今回のテーマを管理会計とさせていただいた理由についてご説明
させていただきます。私は、製造業会社(以下、B社といいます。)
の事業管理部門に所属していました。その時私が主に担当していた…
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12/01/08 17:33 | カテゴリー:
中小企業経営 | 投稿者:
椎木忠行
今回から3回の連載で「経営者の意思決定のポイント」として
私なりに重要と感じている3つのポイント、「外部リソースの活用
の意思決定」、「数値に基づく意思決定」、「投資の意思決定」
について述べさせていただきます。このコラムを読んで皆様の
ひとつの参考又は中小企業診断士として活用できる一助となれば
幸せです。
第1回は「アウトソーシングと内製化の見極め」です。このテーマは、
日本企業を取り巻く経営環境が国内消費の低迷や円高による輸出の
低迷など厳しい状況になっております。経営者としては経営資源を
より有効に活用することが必要となっている中、内部と外部の
リソースを上手く使いわけることの重要性を理解していただく
内容となっています。
なぜこのテーマを取り上げたかと…
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11/12/19 00:35 | カテゴリー:
中小企業経営 | 投稿者:
椎木忠行
第1回、第2回目のコラムで格付会社が提供する格付の概要と、
格付を取得した際のメリットなどについて紹介してきました。
最終回(第3回目)となる今回のコラムでは、R&I中堅企業格付
を例に具体的な格付の取得方法について記載します。
実際に取得を考えられる中小企業にとって本コラムが良い道しるべ
になれば幸いです。
(1)申し込み受付窓口は、R&Iの提携金融機関
格付の取得をしたいと思ったらまずは、R&Iの提携金融機関
(具体的な提携金融機関については第2回目のコラムを参照ください。)
に問い合わせをしてください。申し込みは、提携金融機関経由で
R&Iへ申し込みをすることになります。
日ごろ付き合いのある金融機関が提携金融機関の場合…
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11/12/05 00:16 | カテゴリー:
中小企業経営 | 投稿者:
椎木忠行
前回は、中小企業向け格付サービスがスタートしていることを
紹介致しました。 今回は、もう少し具体的に、「中小企業者向け
格付を取得して何か意味があるの?」という点と、「各格付会社は
どのような内容のサービスを提供しているの?」という点について
ご紹介致します。
1.中小企業者が格付を取得するメリット
中小企業白書によると起業後の課題は、(1)質の高い人材の確保、
(2)資金調達、(3)販売先の確保の順となっています。この
ような課題は、上場をすれば解決できる可能性が高いのですが、
上場すると、課題解決と引き換えに、内部管理強化によるコストの
負担増加や、不本意な買収にあう可能性が出てくる等のデメリット
が出てきます。 上場という手段以外で、(1)~(3)のような…
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11/11/21 01:43 | カテゴリー:
中小企業経営 | 投稿者:
椎木忠行
1.そもそも「格付」って何?
格付と聞いて、「日本国債が格下だとかいうニュースを耳にした
ことはあるけど、まぁ中小企業には直接関係ないんじゃないの?」
というイメージをお持ちではないでしょうか?それもそのはずです。
日本全国に200万社を超える株式会社がある中、格付を取得して
いる会社は700社弱しかありません。しかもいずれも有名な大企業
ばかりです。格付を取得している会社はほんの一握りに過ぎないと
言えます。「格付なんて良く知らない」というのが一般的な認識か
と思います。
格付は、元本や利息の支払いが契約通りに行われないリスクを
簡単な符号・記号(AAAやAA等)として表現するものです。
この符号は信用リスクを考える上での共通言語的な役割を
担っています。中…
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11/11/07 04:22 | カテゴリー:
中小企業経営 | 投稿者:
椎木忠行