経営お役立ちコラム
R&I中堅企業格付の取得方法

第1回、第2回目のコラムで格付会社が提供する格付の概要と、
格付を取得した際のメリットなどについて紹介してきました。

最終回(第3回目)となる今回のコラムでは、R&I中堅企業格付
を例に具体的な格付の取得方法について記載します。
実際に取得を考えられる中小企業にとって本コラムが良い道しるべ
になれば幸いです。

(1)申し込み受付窓口は、R&Iの提携金融機関

格付の取得をしたいと思ったらまずは、R&Iの提携金融機関
(具体的な提携金融機関については第2回目のコラムを参照ください。)
に問い合わせをしてください。申し込みは、提携金融機関経由で
R&Iへ申し込みをすることになります。
日ごろ付き合いのある金融機関が提携金融機関の場合は、営業
担当者などに聞いてみるのがよいでしょう。近くにどうしても
提携金融機関がない場合は、直接R&Iの中堅企業格付室に問い
合わせをしてみてください。

(2)必要書類と調査票への回答

申し込みをすると提携金融機関へ必要書類を提出することに
なります。提出書類は、5期分の決算書や税務申告書など多岐に
渡りますが、その中にR&Iからの調査票への回答の提出があります。

これは、基本的には財務データの分析結果が中心となり評価され
ることになるのですが、当該調査票で得た定性情報をアナリストが
考慮したうえで最終的な格付が決定する仕組みになっているため、
重要な調査票になります。企業経営は数字だけではないことは
経営者なら誰しも知っているところかと思います。当該調査票
への回答はそのような部分をアピールするにも絶好の機会に
なります。

(3)格付結果の受領

格付結果は、R&I中堅企業格付通知書および財務診断シートと
いう形で連絡がきます。通知書は所謂格付結果(aaa,aaなど)を
通知するもので、財務診断シートは、財務診断結果の数字と、
アナリストの視点というアナリストのコメント欄が設けられています。
コメント欄には、格付のポイントや格付改善のポイントなどが記載
されており、今後の企業経営の参考になります。
また、希望をすれば、R&Iオリジナルの記念品の取得、格付をR&I
のホームページ上で公開することも可能です。

(4)手数料

手数料は初回申込で40万円(税別)、継続申込で30万円(税別)
となります。

最後に、

近年世界を見渡せばリーマンショック、欧州危機など信用リスク
に関係する問題が次々に起きています。日本国内も人口構造問題
など解決の糸口すら見えない問題を抱えています。間違いなく
これからは厳しい時代です。そういう時代にこそ、原理原則に
立ち返る必要があると思います。
偽者では生き残れないと思います。

金融は本来、お金の貸し手から見ればリスクに見合った金利を
設定し、借り手の事業を成功させWIN-WINになるものです。
そのような原理原則の取引を見つめ直すためにも、まずご自身の
信用力を紹介させて頂いた格付などで確かめられるのもよいの
ではないでしょうか?

廣方智章

11/12/05 00:16 | カテゴリー: | 投稿者:椎木忠行

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