経営お役立ちコラム
”ツイッター”で販促をやってみよう

“情報活用=難しい言葉ばかりで分からない”、“情報活用=莫大
なお金がかかる“と考えて情報活用に手を出せない経営者や経営幹部
に送る全3回のコラム「予算ゼロから始める情報活用最前線」。
第1回は”ツイッター編“です。

【ツイッターでつぶやくのは子供の遊び?】

新聞やテレビで“ツイッター(Twitter)”という言葉を最近よく
聞くけれど使ったことは無い、という経営者の方々も多いと思います。
「ましてやビジネスに使うなんて…」そう考えられるのも無理は
ありません。ツイッターが日本に現れて普及し始めたのが2009年
の中頃であり、まだ2年しか経っていないからです。また、ツイッター
を始める動機も「友達が使っているから」「好きなアーティストが
つぶやいているから(=発言しているから)」であり、使っている人
も若い世代が中心です。

ただ、一方でソフトバンクの孫正義さんや経済評論家の勝間和代
さんといった経済界に大きく影響を与える人々も積極的に毎日つぶ
やいています。孫正義さんに至っては127万人以上のフォロワー
(=つぶやきを読んでいる人)と4500回以上のつぶやきをして
います。彼らは“遊び”でツイッターを使っているのでしょうか?
違います、ビジネスになるからです。経営の考え方や商品のコンセ
プトを広く伝える広報や販促といった目的でつぶやいているのです。

【ツイッターに有利なのは大企業?中小企業?】

急速な勢いで広がりを見せているツイッターですが、販促ツール
として捉えた場合、新聞やテレビといった既存の販促メディアは
大企業に優位性がありました。では、ツイッターはどうでしょうか?
確かに知名度やブランド力の高い大企業は、多数のフォロワーが
つくため広範囲に情報を伝えることができるのも事実です。しかし
大企業に不利な側面もあります。フォロワーが興味を持ちそうな
話題があっても企業のイメージを損なう可能性が少しでもあると
つぶやけない、商品ブランドを傷つけないために社内の確認手続きが
必要となり、リアルタイム性を失うといったものです。中小企業から
見ると、初期投資も維持費もかからず、少人数(担当者1~2人)で
運営出来るので気軽に始められます。ツイッターは制約の多い大企業
より中小企業に向いていると言えます。

【中小企業でもツイッターで販促できるの?】

ツイッターを使った中小企業の成功事例の一つとしてある中古
カメラ販売店の事例を挙げます。こちらの企業では販売担当1名と
仕入れ担当1名だけで、実店舗やECサイト(自社の商品をインタ
ーネット上で販売するサイト)への誘導に成功しています。
成功の秘訣は、「中古商品の仕入れ情報をリアルタイムに伝える
ことができたこと」「店舗の人たちとお客様の親近感を高めること
ができたこと」の2つです。

中古商品は仕入れ状況により商品数が多い日も少ない日もあります。
お客様は店舗に来る前に在庫の状況が分かるか分からないかでは来店
する気力も大きく異なります。来店してから商品が少ないと残念な
気持ちになる場合もあります。しかし、在庫状況を伝えるためには
従来のECサイトの商品情報の更新では、お客様自らがサイトを閲覧
する必要がありました。それをツイッターでつぶやけばお客様は手軽に
在庫状況が分かるため「来店動機を増やすこと」に成功したのです。

また、中古ですので美品もあればジャンク品に近い状態の商品も
あります。お客様は外観だけでは分からない商品状態を知るために
説明を聞きますが、その際に重要となるのは店舗の人たちに対する
信頼感です。ここでもツイッターが活躍します。日常の何気ない
挨拶、店舗内の内輪話、全く関係ない小ネタをつぶやくことで
お客様との精神的な距離を埋め、親近感を高めることで「信頼関係を
構築すること」ができたのです。

【まずはゼロからやってみよう!】

事例のカメラ販売店がつぶやいている内容を整理してみたところ
以下のようになりました。

(主なつぶやきの内容)
・朝の挨拶 …「おはようございます。今日の天気は…」などの
開店時の挨拶
・入荷状況 …中古商品の本日の入荷状況や特売品等の
セール情報
・新商品紹介 …メーカーが発売した新商品の情報提供
・お礼 …来店または購入したことをつぶやいたお客様へのお礼
・質問回答 …お客様からの質問への回答(注意:質疑応答だけ
でつぶやきが埋まらないように原則回答しない旨
を自己紹介欄に記載しておく)
・内輪話 …店舗の人たちの日常や今日あった面白い話

このような内容を親しみやすい言葉(例:「カメラの森へようこそ!」)
を使って多すぎず少なすぎずの頻度(1時間に1回程度)でつぶやいて
います。最初はツイッターを始めたことをECサイトや店内の張り紙で
告知することも必要です。フォロワーが増えるという目に見える形で
効果が現れるのでやりがいも大きいと思います。

このコラムを読んで「これくらいなら自分たちも出来るよ」と
思っていただけた方は、早速今日からツイッターのアカウントを
作ってつぶやきましょう!

長瀬勝好

11/09/26 05:50 | カテゴリー: | 投稿者:椎木忠行

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