経営お役立ちコラム
製造業のスケジューリングと情報システムの活用

(1)はじめに

今回は、製造業の生産管理の中でもスケジューリングと情報システム
の活用についてまとめました。理想は、生産の進捗と情報システムとが
リアルタイムに連携し、納期の短い注文が割り込みで入ったり、
トラブルで生産が遅れたりした時に、原材料や人員といった資源の
再配分計算、再スケジューリングなどを短時間に行い、それに基づいた
生産指示が即座に生産に反映されることだと思います。
皆さんの生産工程では、どのようにスケジューリングを行っている
でしょうか。

(2)スケジューリングの難しさ

製造対象のリードタイムにもよりますが、完全受注生産に近いほど
短期間のスケジューリングしかできない場合が多く、このような場合は
納期優先になりがちです。注文が少ない場合でも、納期より前倒しに
製造してしまうことが保管コスト増の要因になったり、設備の稼働率が
低い生産だと電力やガスなどのエネルギーコストが浪費されたりと
問題が発生することがあります。

スケジュールの作成方法は、人手によるスケジューリングもあれば、
情報システム(スケジューラーソフト(パッケージ)や作業者の
思考パターンをそのままソフト化したもの)によるスケジューリングがあり、
どちらも納期や製造コストなどを評価指標にして、最善のスケジュール
結果を求めます。スケジューリングは組み合わせ爆発がおきやすく、
短時間で最適解を求めるのは難しい場合が多いので、
どんなスケジュール作成方法を取っても、すべての評価指標を十分に
満足させることができないことも多いのです。

(3)スケジュールの事例

例として複数の注文をひとまとめのロットにして、複数ロットを
一つの設備を使って、時間軸上に配置していくスケジューリングを
考えてみましょう。
ここでは二つの最適化が必要になります。

1.同一ロットにどの注文をまとめるか

ラインの装置切り替えが発生する場合など、同じ製造工程の
複数の注文をロットにまとめます。納期がバラバラな注文を同じ
ロットにまとめることによる納期の考え方や生産効率を考えた
ロットサイズの問題が最適化の対象となります。場合によっては、
ロット内における注文の生産順位も決めなければなりません。
ライン切り替え作業もコストに大きく響いてきます。

2.ロット同士の生産順を決める

1.で考えた納期は、ロットの生産順位が決まり時間軸上に
配置されなければ納期評価ができません。また、設備制約がロット
同士の順番に影響を与えるような場合などは、問題がさらに
複雑になります。実際には、1、2、を繰り返しながら、
徐々に最適解に近づいていくことになるので、スケジューリングを
最適化しようとする難しさが理解できると思います。

(4)情報システムを活用してスケジューリングの最適化

最近は、上記の事例のようなロットの生産順位を最適化してくれる
ソフトウェアパッケージもあるので、活用されている会社も多いことと
思います。他にも、作業レベルの最適化ツール例として、シャーリングライン
の最適化ソフトなどは、大きな板から製品作りに必要な複数の板を
無駄なく切り出す配置問題を最適化してくれものも出ています。
これらは、完全な最適解を求めるというよりは、限られた時間制約の中で
より良い解を求める工夫がいろいろとなされているのです。

本当の最適解を求めるのは難しくても、情報システムを活用して
あるレベルのスケジューリング結果をコンスタントに出し続けることの
経営的なメリットは計り知れない大きなものがあるので、是非
利用してみてください。

水野慎也

13/11/01 02:20 | カテゴリー: | 投稿者:椎木忠行

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