日時:2024年4月5日(金)18時30分~20時00分
場所:品川区大崎1-11-1 南部労政会館 第4講義室
出席:合計12名
演題:担保・保証の基礎知識と金融実務
講師:北原 浩一郎(中小企業診断士、中小機構アドバイザー)
都市銀行に35年勤務。融資・外為業務を長く手掛ける。
バブル崩壊後の不良債権処理・企業再生も経験。
内容:
1. 担保の種類と性質
担保とは?、物的担保と人的担保、物的担保の種類、担保の基本的性質
2. 約定担保物権
質権と抵当権、根抵当権、非定型担保
3. 法定担保物件
留置権(民事留置権)、商事留置権、先取特権、一般の先取特権、動産の先取特権、不動産の先取特権
4. 保証・連帯保証
保証とは、保証(通常保証)と連帯保証の違い
5. 相殺(担保によらない債権回収)
相殺の要件(相殺適状)、相殺の方法及び効力、相殺ができない場合
6. 金融機関における担保・保証
担保・保証が必要な理由、金融機関における財務会計上の取扱い、物的担保の対象物、事業者にとっての物的担保のメリット・デメリット、保証のタイプ、経営者保証における近年の変化、経営者保証(実権者の保証)の目的、参考:詐害行為への対抗策
所感:
担保や保証は、金融取引や事業承継において不可欠であり、その法務的な基礎知識を体系的に学ぶことが重要である。今回、金融実務者の視点から行ってきた研究を聴講し、貸し手側の視点も理解することができた。担保や保証という言葉は広範であり、担保物権の持つ特性や物上代位性、商事留置権など、様々な使われ方について再確認した。担保の必要性は、回収手段だけでなく、責任の明確化にも重要であることが指摘された。低利融資や折り返し資金についても考察し、担保が提供する利点について深く理解を深めることができた。
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