一般社団法人　東京都中小企業診断士協会　城南支部

日時　１１月２２日（水）１８:３０〜２０：００
開催場所　品川区中小企業センター小講習室
参加者数　６人

テーマ
「テレビ番組制作会社における組織マネジメントの実践と課題
〜組織構造の視点を中心に〜
鍋谷操一　会員

内容：
講演者は、大学院でテレビ番組制作会社を研究のフィールドとしている。
テレビ番組制作会社は専門職集団であり、プロデューサー（総支配人）の下にディレクター（職長）、その下にアシスタントディレクター（職人）がいるという古典的なファンクショナル組織となっている。組織として、アシスタントディレクターの能力向上が重要となるが、歴史的には離職率が高く、近年は入職者が減少している実態がある。そこで解決策を提案するために、10社のテレビ番組制作会社の経営者ヒアリングを行った。その結果、大半の企業で労働管理が難しいファンクショナル組織を堅持することが示された。
一方で、ファンクショナル組織を使用しつつもフレキシブルな組織形態を取る企業や、ティール組織・ホラクシー組織といったフラットな組織を活用しようと試行錯誤している企業も存在した。これらの新しい組織形態が制作現場に力を与え、会社の進化を促すと期待されている。
講義後には、組織形態のあり方やアシスタントディレクターに求められる能力についての質疑があった。特に、「アシスタントディレクターに求められる能力は何か」という質問に対しては、「コミュニケーション能力」との回答がなされた。