経営お役立ちコラム
ビジネスに活かす日々の出会い

経営者の皆様、好業績会社、繁盛店の真似をしてみては如何でしょうか。
業種、規模が違っていても、良い点のいくつかは、自社に取り入れることは可能です。
「日常の観察」、「中小企業診断士(以下 診断士)との出会い」により、
自社の経営改善、事業継続に役立つ真似ネタを掴みとって戴ければと思います。

◆日常の観察で学べる「マーケテイング」 

私は、マーケテイングの助言をする際に、20年来通っているお蕎麦屋さんの
お話をします。
以下は経営者にお話している内容です。

『美味しいお蕎麦屋さんによく出かけます。そのお店は18席で、いつもお客で
賑わっています。暖簾、店の内・外は清潔、清掃が行き届き塵一つありません。
店内に入ると、髪の毛をバンダナで止め、バンダナと同系色の作務衣を着た店員が
「いらしゃいませ」と明るい声で迎えてくれます。店内はフランクシナトラ、
アンデイーウイリアム等思い出の歌、映画音楽が流れ、落ち着いた雰囲気に
包まれています。もちろん店内は禁煙です。
 センスの良い器に盛られた自家製の手打蕎麦、出汁のよく出た蕎麦汁、
炊きたての混ぜご飯、上質の胡麻油で揚げた新鮮な海老、穴子の天ぷら、
旨みなタレ等どれも美味しく値段は町並みで見かけるお店とかわりません。
店員は客との何気ない会話から、歯の調子が悪いお客様には、天婦羅を噛み易い
大きさにして盛り付けし、食の細いお客様には値段の安い小盛をすすめる。
食事が終わりに近づくと、コクのある口当たりの良い蕎麦湯がタイミングよく
置かれます。
 食事が終わり、お客が勘定を済ます間に子供には飴玉を渡す。
出口脇には無料持ち帰りの揚げ玉入りの袋が置かれています。
店内スタッフは、馴染客の場合「00さんお帰りですと調理場の店主に
小声で告げます。」
店主と店員は素早くドアを開け「有難うございました」と笑顔で
お客を送り出します。
こういった心のこもったサービスの連続にいつも感心しています。
「美味しい料理」、「適切な価格」、「快適な食空間」、
「神経の行き届いた接客」を上手に組み合わせることでお客様に
喜ばれています。
自然にマーケテイングの基本を実践しているお店です』

といった具合に、自分が観察して気付いた良い例を、
業種に関わらず経営者にお話をしています。
併せて、経営者自らが日常眼にする好事例を謙虚に観察し、
真似してみてはどうかとお勧めしています。

◆診断士との出会い 

 事業再生の相談、助言で必ず出てくる問題は事業承継を如何に進めたら
良いかといった相談です。
「経営者は高齢で借入金の連帯債務を負っており、事業承継の受け手が見つからない」
「高齢経営者をバックアップする金庫番に自分の息子では頼りない、
 今いる金庫番は高齢で心配だ」
「営業赤字を会社資産の賃貸収入で補填している。オーナーが株式を誰に譲るかで
 現社長の立場が弱くなり、事業の衰退が心配だ」
「事業内容をどのように再構築したら事業継続の道が開けるか」...等
相談内容は複雑多岐に亘っています。
診断士は、事業の窮境要因を突き詰め、対策を盛り込んだ事業計画の
策定・フォロアップ等の支援を行います。
最近の支援事例は、私と再生支援先の高齢経営者との間で信頼関係を築けたことが
幸いし、私が紹介した知人が後継者となり事業承継に目途がついたことです。
支援先からお礼の言葉を頂戴した経営相談の一例です。
経営者の皆様、是非、診断士との出会いをお作り戴きたいと思っております。

砂村 栄三郎

14/10/31 21:00 | カテゴリー: | 投稿者:広報部 コラム 担当

このページの先頭へ戻る