城南支部の能力開発
実践的スキルアップ機会の提供
中小企業診断士は、経営全般に関する深い知識と、現場で活用できる実践的な分析力を兼ね備えた国家資格者です。
資格取得までには、経営戦略、財務・会計、法務、人事・労務、マーケティングなど多岐にわたる分野の専門知識を学び、さらに「実務補習」などの企業診断実習を通じて、実践的な支援力を身につけていきます。
しかしながら、資格取得はゴールではなく、むしろスタートラインにすぎません。経営環境が急速に変化する現代において、診断士には常に新たな知見やスキルの習得が求められています。
東京都中小企業診断士協会 城南支部では、こうした変化に柔軟に対応し、会員一人ひとりが“実践的な専門家”として成長できるよう、以下のような多様なスキルアップの機会を提供しています。
1.城南コンサル塾
平成10年に開塾した「城南コンサル塾」は、東京都協会内でも最も歴史あるプロコン(プロフェッショナル・コンサルタント)養成塾です。企業内診断士・独立診断士を問わず、「本気で診断士としての実力を高めたい方」のために、実践的なカリキュラムを提供しています。
本塾のカリキュラムは、以下の3本柱を中心に構成されています。
(1)座学講義
診断士に求められる多様なスキルや知識を体系的に学びます。
(2)模擬講演
月に一度、2時間のセミナー実施を想定し、企画書・レッスンプラン・レジュメを作成。実際にその一部をプレゼンテーションし、講師や参加者からのフィードバックを通じて、発信力と構成力を高めます。
(3)実務実習
講師の指導のもと、実際の中小企業を対象に経営診断を実施。学んだ知識をすぐに現場で活用することで、確かな実践力を身につけます。
2.専門分野エキスパート育成コース
近年、診断士に求められる支援領域はますます多様化・高度化しています。こうした社会的な要請に応えるべく、城南支部では独自の認定制度に基づく「専門分野エキスパート育成コース」を開講しています。
このコースでは、経験豊富な専門家を講師に迎え、少人数制による集中講義やワークショップを実施。より深い専門性と、即戦力となる支援スキルの習得を目指します。
専門性の深化と実践力の強化を両立させる場として、多くの受講者から高い評価を得ています。
3.研究会
城南支部には、現在多数の認定研究会があり、それぞれが専門分野や関心分野に基づいたテーマに取り組んでいます。
研究会では、診断士としての実務力を磨くだけでなく、自らの専門性を深めたり、知識や経験の不足を補ったりすることが可能です。また、世代やバックグラウンドの異なる診断士との交流を通じて、新たな視点を得たり、人的ネットワークを広げたりする貴重な場にもなっています。
知識と経験を積み重ね、地域の企業とともに歩むパートナーとして、城南支部はこれからも実践的なスキルアップの場をとなっています。
4.城南プログラム
城南支部では、会員の皆さまのスキルアップとキャリア形成を支援するため、セミナーや勉強会などの研修カリキュラムを体系的に提供しています。
この独自の研修体系は「城南プログラム」と呼ばれ、実務に直結する知識とスキルを段階的・効果的に習得できる環境を整えています。
城南プログラムは、「基礎」「応用」「実務」の3つのテーマで構成されており、企業内診断士のキャリア形成はもちろん、独立診断士の実践力向上も力強く後押しします。
年間30本以上の多彩なコンテンツを通じて、会員一人ひとりが自身の成長ステージに応じて学びを深め、学んだ知識を実務に活かせるよう設計されています。
この取り組みは、2022年度にスタートした城南支部独自の研修プログラムです。
「実践」と「知」の融合をテーマに、診断士として継続的に成長できる場として、今後も進化を続けてまいります。