各種報告
事業承継事務研究会 1月例会

事業承継実務研究会 1月例会報告

日時:2020年1月10日(金)18時30分~20時30分
◇場所 :品川区中小企業センター
◇テーマ:事業承継の実際
◇講師 :北星鉛筆株式会社 取締役会長 杉谷和俊 様
http://kitaboshi.co.jp/
「鉛筆は我が身を削って人の為になり真ん中に芯の通った人間形成に役立つ立派で恥ずかしくない職業だから、鉛筆のある限り、家業として続けるように」との「鉛筆の精神」を受け継ぎ、創業64年となる鉛筆メーカー。事業承継を実践された杉谷会長(4代目)にお話しを伺った。

 

出席:合計22名

演題:事業承継を考える上で心掛ける事

講師:北星鉛筆株式会社 取締役会長 杉谷和俊 様

 

内容:

  • 北星鉛筆株式会社
    ・屯田兵が事業化の始まり、鉛筆は東京の地場産業、循環型鉛筆産業システム
  • 企業の存続価値と基盤の確立に向けた4つの改革
    ・地元の小学校の社会科見学に工場を開放
    ・再生紙やコルク等を使用した環境に優しい商品開発を推進
    ・鉛筆製造部門における材料海外調達への一部変更による利益体質改善
    ・循環型鉛筆産業システム構築を目標に再商品化事業の推進
  • 我が家の家訓と鉛筆の精神
    ・いつまでも 追いを忘れて 子を思う 親の心を 汲んで渡れよ
    ・鉛筆の精神を受け継ぎ、来た道、行く道を開拓し、次世代に思いを繋ぐ
    ・大切な事は、考え続けること、考える事をやめた時、生み出す力はゼロになる。
    ・生きると言うことは、その道のプロを目指す事。
  • 事業承継にとって大切なこと
    ・時代を生き抜く企業の存在価値の確立が必要
    ・持続可能な社会に、どのような形で貢献できるかが重要なポイント
  • バトンを渡す側の心構え
    ・事業経営者として、時代の変化に順応した価値の創造と判断力の時代を認識する。
    観察力を磨き、強い信念と使命感を持ち続け感性を磨き、思いを追求し行動する。
    ・事業承継者を育てる心構えとして、家族の食事の時、夢や良かった事、楽しいことを
    話題にする。想いを育て、欲しい物や夢がふくらむ教育をする。
  • バトンを受ける側の心構え
    ・アリの目線と鳥の目線など、いろんな方向から自分の視点を変えて考える。
    ・開拓人生の心構えと自分なりの経営の哲学、情報アンテナをパラボラアンテナに変える
    ・「目標」「使命感」「判断力」が三要素になる

 

所感:

実際に事業を承継されたことなので、お話しに重みを感じられた。そして、理念経営の大切さや行き道を自分で開拓する「開拓人生」など学びの多い講演でした。

 

 

20/01/31 09:12 | 投稿者:星野裕司

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