各種報告
お客様の幸せを第一に~診断士の価値向上を目指す羽田広報部長に聞く

 「羽田巧」というお名前、どこかで目にしたと感じる方もいるのではないでしょうか。羽田部長は城南支部の広報部長をご担当されており、城南支部HPにある診断士の先生方へのインタビュー記事の「投稿者」にもなっている方です。

 ちなみに「羽田」と書いて「はた」と読みます。ご先祖様は戦国時代までは「秦」と名乗っていたのですが、戦で負けて「羽田」となったそうです。

 羽田部長は企業内診断士を経て独立、現在は事業承継サポートやIT支援など幅広く活躍されています。今回は、羽田部長に、企業内診断士から独立するまでにどの様な準備をされたのか?診断士として大切にしているは何か?などを語っていただきました。

■ミキサー車の違いが分かる診断士
 羽田部長は、約18年間、大手セメント会社の情報子会社でプログラマーやシステムエンジニアとして勤務しました。親会社・関係会社の会計システムや、生コン(生コンクリート)の販売店の販売管理システムの開発・運用を主に担当しており、当時の経験から、現在でも生コンのミキサー車を見ると、どのセメント会社のミキサー車か気になるとのことです。

 学生時代に簿記の勉強をしていたことや、会社で会計システムなどの知識を身に着けていたことから、これらを生かした資格を取得したいと考え、2012年に中小企業診断士を取得しました。

 資格取得後に独立することを考えていたものの、本業が忙しかったため、診断士としての活動は研究会への参加に留まり、企業支援などの実務は行えていませんでした。そうした中、専門分野を作ることを考えた羽田部長は、会社がこれまで築き上げてきたものを次世代にバトンタッチすることに大きな意義を感じて、事業承継士の資格を取得し、その翌年の2017年に独立しました。

■キャリア×資格を活かした羽田部長の活動領域
 羽田部長の独立後の診断士活動は、①経営支援サポート、②事業承継サポート、③IT支援サポート、の3つを柱としています。事業承継士の資格を生かして事業承継サポートを、独立前のシステム開発・運用の経験を生かしてIT支援サポートを、それぞれ行っています。IT支援サポートは、専門家派遣として行うことが多く、例えば販売促進のためのHP改善などの案件が多いとのことです。

2021年9月現在、従事している活動は、以下の通りとなります。
・品川区役所で商工相談員として、融資の斡旋制度における書類審査、創業計画書の作成支援、経営相談。(週2日程度)
・事業承継士の資格運営などをしている、事業承継支援専門のコンサル会社で、IT関連の仕事に従事。(週2日程度)
・専門家派遣の案件対応。(週1日程度)

■“特命”広報担当として見えてきた城南支部の現状
 羽田部長は、城南支部の広報部会と東京協会の広報部会の両方の活動をしており、城南支部広報部会で部長を担当しています。広報部会の主な活動は、城南支部では、HP運用・Facebookグループ管理・eニュース発行・メーリングリスト管理・機関紙の編集など、東京協会では、HP運用・外部向けの機関紙の編集・T-SMECAの編集などになります。

 前広報部長から、HP管理を依頼されたことをきっかけに、HPの更新や経営コラムの編集に携わり、広報部長に就任されています。就任するまでは執行役員などの経験がありませんでしたが、城南支部内で特命広報担当として支部活性化のプロジェクトに参加するなど、多数のプロジェクトに参画していたため、城南支部の各部会の状況を知る機会があり、スムーズに広報部長業務に入れたようです。

 広報部長として注力していきたいこととしては、Facebookグループの活用を挙げています。HPには情報を掲載しているものの、支部会員の皆様に十分にお届けできていないという課題感があり、SNSを利用して高頻度の情報発信を行う方針です。Facebookの城南支部グループは、2021年9月時点で250名程度、城南支部会員全体の約4分の1が利用しており、この比率をさらに高めることを目指しています。

■羽田部長が目指す60歳の姿
 オフの日は、筋トレやランニングで体を鍛えているという羽田部長。過去には、ゴールドジムに通い、ベンチプレス120㎏を上げていた、というほど、本格的に筋トレに励んでいたそうで、今でもベンチプレスは80-90㎏を上げると言います。

 また、年に3-4回はトレイルランニング(※)に参加しており、最長で50㎞を13時間かけて走ったこともあるそうです。今後の目標としては、毎年参加している長野県の美ケ原高原でのトレイルランニングの大会に、60歳まで参加したい、とのこと。トレイルランニングは70歳でも参加している方がいるらしく、また、ランニングは年をとっても続けられるスポーツですので、長く継続したいと思っておられるとのことでした。
(※)トレイルランニング…登山道や山林など舗装されていない道を走るアウトドアスポーツ

 ちなみに、大会の2-3か月前から本格的な練習を行うそうで、毎週お住まいの近くの狭山丘陵(となりのトトロの舞台のモデルになった場所)で、20㎞を2-3時間かけて走るそうです。

■お客様の「幸せ」のために 診断士が心がけること
 羽田部長が仕事をするうえで大切にしていることは、お客様の幸せを考えることだと言います。自分の考え方を押し付けたり、自分のやりたい方向に引っ張ったりするのではなく、お客様がどうなったらハッピーになるかを起点に考え、納得して頂ける成功の形を作り上げていくことが大事だと考えています。

 「お客様によって幸せや成功の基準は違います」。羽田部長は品川区役所の商工相談員をしながら、このことを強く感じるそうです。相談に来るお客様の立場、バックボーン、経歴などにより、基準は十人十色。だからこそ、その人にとっての幸せや成功は何なのかを考えることが重要だと、羽田部長は考え、日々の診断士活動に励んでいます。

■独立を考える企業内診断士がすべきこと
 将来独立を考えている企業内診断士の方々へのアドバイスをお願いしたところ、「サラリーマン時代に、独立して何がうまくいくかは分かりません。自分は独立前、様々な経験や勉強をする中で、事業承継士を取得したことが1つの契機となり、専門性が付くと共に活動の幅が広がりました。最初から得意分野を1つに絞るよりは、様々な種をまいておいた方が良いと思います。」とのお言葉を頂きました。

 また、広報部会として城南支部をどのようにしていきたいかをお尋ねしたところ、「診断士の価値を向上させることに尽力したい」とのことでした。会員数をさらに増やしていくと共に、外部へのアピールのため、セミナーやイベントを積極的に行うことを考えているとのことです。

 最後に、城南支部会員の方々へのメッセージをお願いしたところ、「一緒に城南支部を盛り上げていきましょう。その上で診断士の価値を高めていきましょう。協会で皆が集まり、世間に診断士が世の中に役に立つと知ってもらうことによって、我々の価値が高まると思います。」と、力強いお言葉を頂きました。

 羽田部長が大切にされているという「お客様の幸せが何かを考えること」には、お客様それぞれと向き合う誠実さや胆力が必要だと思います。今回のインタビューで、質問に淡々と丁寧にお答えするところからは、羽田部長の誠実な人柄を感じましたし、素人から見ると大変そうな筋トレやトレイルランニングについて平然と語るところからは、強い胆力をお持ちであることがうかがわれました。

 羽田部長、お忙しいところ貴重なお時間を頂きまして、ありがとうございました。

※記事内でご紹介した、城南支部会員限定Facebookグループはこちらです。
https://www.facebook.com/groups/rmcjohnan

登録手順は以下をご参照ください。
https://www.rmcjohnan.org/facebookgp

【筆者紹介】

中村 正一(なかむら しょういち)
東京都世田谷区出身
2003年 早稲田大学大学院修了。コンサルティング会社に入社
2020年 中小企業診断士登録
現在は保険会社に勤務する企業内診断士

21/10/29 13:28 | 投稿者:羽田巧

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