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城南プログラム開講記念【第3部】山川副支部長主催3つのエキスパートコースに秘めた想い(後編)

城南プログラム開講記念【第3部】

山川副支部長主催3つのエキスパートコースに秘めた想い(後編)

 診断士の独立指導、地域支援、顧客開拓プロジェクトの印象が強い山川茂宏副支部長。2022年度は城南支部で3つのエキスパートコースを開講されています。前編では、山川副支部長のお人柄や3つのエキスパートコースのうち『稼ぐ独立診断士養成講座』の開講に秘められた想いに迫りました。後編では、『城南プロ研修講師養成講座』『飲食店コンサルタント養成講座』についてお話を伺いました。
 

独立診断士として稼ぐための『城南プロ研修講師養成講座』


-『城南プロ研修講師養成講座』の開講経緯について教えてください。
 研修講師という仕事は、診断士が独立してきちんと食べていくにあたって取り組みやすい仕事です。コロナで企業研修がオンライン化されるといった変化はありましたが、企業研修自体は今後もなくならない分野です。実際、研修講師を生業としている診断士は多いです。


-講座の内容について教えてください。
 2022年のコースは秋頃からスタートします。テーマとしてはどのような企業でも使える「部下の指導育成」、「チームワーク」といった組織に関するものや、経営に関わるビジネスゲームなどを扱います。また、研修プログラムの作り方も学んでいきます。ビジネスゲームは大学の先生から教わった内容を独自に発展させたもので、財務の研修などと組み合わせ、企業から相応の報酬をいただけるような研修プログラムです。


-研修講師としてリピート受注するためのポイントについて教えてください。
ポイントは受講者からのクレームを減らすことです。研修中に「これはクレームに発展しそうだな」「今のところは大丈夫だな」というのが、把握できるような実践的なノウハウを講座の中で伝えていきます。これは知っているか、知らないかという部分が大きく、知っていればクレームになりにくくなります。自身も先輩診断士から「プロはいつでも80点以上」ということを言われてきました。クレームが予防できれば、80点以上は確保しやすくなります。


-新人診断士がプロ研修講師を目指す上でのアドバイスをお願いします。
 一言で言うと「わかりやすさ」です。また、個人のキャラクターにもよりますが「笑い」の要素も加えられると、もっと良くなります。例えば、創業者向けのセミナーの例を考えてみてください。参加者には「具体的な計画がない」という人もいれば、「本気でビジネスを立ち上げたい」と考えている人もいますし、主婦の方もいます。様々な参加者に、伝えたいことを理解してもらうためには「わかりやすさ」を追求していくことが大切です。「笑い」については、話の中にそういう要素があった方が、聞く方の記憶に残りやすくなります。
 
 「わかりやすさ」や「笑い」が重要というところは、ここ何年か区の創業塾をやっている中で、受講者の反応を見ていても実感します。話をかみ砕いて、理解してもらうことが重要で、そのための工夫を続けていくことが診断士にとって大切なことです。そういうことを積み上げて、さらに「この先生はおもしろい」というのも加わると、受講者の満足度を高めることができます。
 

飲食店の支援は新人の診断士や企業内診断士にもおすすめ

-『飲食店コンサルタント養成講座』(2022年9月スタート)の開講経緯について教えてください。
 コロナで診断士の仕事として広がってきたのが飲食店の支援です。飲食店の支援に対する需要が高まっている中で、城南支部の診断士の方にも、「飲食店の支援のために最低限必要なことは知っておいてほしい」と思い、今回、新たなコースを開講しました。コロナ以前も、信用保証協会から受ける仕事や創業塾の参加者の中には、飲食業が含まれていることが多く、コロナが終息した後も一定のニーズがあると思っています。また、飲食店の支援は新人の診断士や企業内診断士にも取り組んでもらいたいと考えています。


-「新人の診断士や企業内診断士にも取り組んでもらいたい」というのはなぜでしょうか。
 飲食業はシンプルなケースが多く、新人の診断士にも、比較的理解しやすい業態です。飲食業にはFLコスト(Food:材料費、Labor:人件費)という考え方がありますが、材料費と人件費を除くと、あとは「家賃や坪単価」が押さえられればコストの全体像が見えてきます。昔から診断に関する考え方も基本的には変わっていません。でも、なかなかそういう基本的なことを診断士として勉強できる機会も多くないので、このコースを通じて勉強してもらいたいと考えています。飲食業は営業時間も遅く、土日や祝日も営業していることが多いので、企業内診断士の方でも取り組みやすい業態です。


-講座の内容について教えてください。
 飲食店の経営に不動産の視点は切り離せないので、不動産会社を経営する角田秀夫先生にも講義をしてもらいます。診断の際に「坪単価がいくらなのでこれは難しいですね」「この物件はいくらなのでいけるかもしれませんね」といったことが、診断士としてわかるようになってもらいたいんです。そもそも、チェーンストアの経営者の方は、このような家賃に対する目線を持っているので、診断士としては最低限知っておきたい事項です。また、実際に飲食店を経営されている方にも講演をしていただきます。


-どのような方の講演を予定しているのですか。
 講演は2回を予定していますが、1回は複数の店舗を運営するチェーンストアの経営に携わる方です。安定経営を続けられており、お店に行っても、「従業員の方の礼儀がしっかりしているな」と感じます。不動産のデベロッパーからは、新たな出店の話も来ているようで、コロナ禍においても評価を受けているお店です。人材育成や将来のビジョン等をお伺いしたいと思っています。もう1回は、夫婦でお店を経営されている方で、コロナの初年度も売上の増加を達成されました。コロナ禍においては、夜の9時以降にお客さんが入りにくいなど、業界も変わってきていますが、いずれの経営者の方も厳しい環境下できっちりとした運営をされており、そのような繁盛店の経営というものを知ってもらいたいと考えています。このコースは今年が初めてとなりますが、良い講師と良い経営者の方にご参加いただけたので、自分自身、とても楽しみにしており、色々な切り口で実施できたらいいと思っています。
 

先駆者的としての城南支部。エキスパートコース、城南プログラムについての展望

-エキスパートコースの内容の一部は、城南プログラムの動画コンテンツとして配信されるなど、城南プログラムと連動していますが、今後の展望について教えてください。
 エキスパートコースで学べる内容が動画コンテンツとして配信され、その数が今後も増えていくようになると、研修プログラムとしての魅力も増してきます。そして、中長期的にはこのプログラム自体がビジネスとなる可能性もあるかと考えています。飲食店コンサルに限らず、不動産業や建設業といったコンテンツの広がりもありますし、ロジカルシンキングや事業承継など、それぞれの診断士が独自の能力を発揮できるようなコンテンツをアップしていくプラットフォームにできれば良いですね。
 
 城南支部では、二十数年前に城南コンサル塾を立ち上げ、当時は中央や三多摩など地域に関係なく、診断士として独立を考えている人が受講に来ていました。最近ではチューター制度も始まりましたが、診断士の団体の中でも、先駆者的なことを率先してやってきたのが城南支部です。エキスパートコースと連動する城南プログラムについても、先駆者の集団として、次の世代に続いていくような形になればいいと思います。


-最後に2022年に新たに城南支部へ加入した新人の診断士に対して、一言お願いします。
 大いに学んで仲間を大切にしてください。私も今日、若いお二人から刺激を受け、改めて「診断士業界の発展のために尽くしていこう」という気持ちになりました。 

【筆者紹介】
井手愼吾(いでしんご)
 地域金融機関に勤務する企業内診断士。実家が過去に飲食店を経営。地域金融機関に勤務する中で、中小企業支援への想いがより一層強いものとなり、中小企業診断士を志す。2022年5月、中小企業診断士登録。日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)。

22/09/11 09:20 | 投稿者:羽田巧

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