経営お役立ちコラム
SNSを自社の「ファン作り」や「販売促進」に役立てる方法

 フェイスブック(FB)、ツイッター(TW)、インスタグラム(IG)、LINEなどのソーシャルネットワーキングサービス(SNS)が普及し、多くの企業がSNSで商品やサービスをPRするようになりました。今回のコラムでは、SNSを活用していかに自社の「ファン作り」と商品・サービスの「販売促進」を行い、売上増につなげるかを取り上げます。

(1)「ファン作り」の事例と方法

 革製品メーカーの土屋鞄製造所(東京都足立区)は、自社製品の魅力や品質へのこだわりをFBやIGを通じて巧みに発信し、ファン作りに成果を挙げていることで知られています。職人手作りのバッグなどを販売する同社のFBを約30万人がフォローしており(2019年5月現在)、その投稿写真の美しさには定評があります。またセールやキャンペーンの告知といった「販促っぽい」投稿は一切見当たらず、日常生活と革製品を題材にした心癒される光景や、ものづくりへの職人の想いが伝わってくる記事の多い点も特徴的です。
 このように、きれいな画像とともに商品・サービスの魅力を継続的に分かりやすく発信する投稿は、読み手の信頼と共感をよび自社のファン作りにつながると考えられます。

さらに筆者がこれまで支援した飲食店や小売店での経験から、
 ・他社にはない独自サービスや期間限定割引の紹介など、読み手がお得と感じる投稿 
 ・日頃の愛顧への感謝やスタッフが熱心に働く姿など、顧客への心遣いが伝わる投稿
なども、読み手からの「いいね!」やコメントを得やすい傾向があります。

 またSNSによるコミュニティ作りも有効な手段です。例えば来店した顧客に、店名のハッシュタグを入れてTWに投稿してくれれば、次回来店時の特典と感謝のコメントを付けた上で、リツイートして発信するというような取組みです。SNSで自社ファンのコミュニティを作るアイデアは面白いと思います。

(2)「販売促進」の事例と方法

 SNSで顧客参加型イベントを実施して販促を行い、売上を増やした企業もあります。クラフトビール製造販売のヤッホーブルーイング(長野県軽井沢町)は、カエルのパッケージデザインが特徴の「僕ビール、君ビール。」をコンビニ大手:ローソンで販売していますが、2014年秋に「カエル捕獲大作戦」と称して、TWを通じ「このビールが店頭で売られているかどうか確かめてほしい」と投稿したところ、それに反応した全国の顧客から、「ビールを探して購入した」という写真付きの報告が数多く集まり、ビールの売れ行きも伸びました(*1)。これを参考に、例えば飲食店で複数のメニューを用意し、顧客に試食してもらってどれが美味しかったかをSNSへの投票で決定する取組みが考えられます。試食のための来店を促すことが狙い。人気の高かった方を新メニューとして定着させれば、サービス改善にもつながるでしょう。

 LINEが事業者向けに提供している「LINE公式アカウント」サービスも、販促に活用できます(*2)。一定範囲までは無料なので、気軽に使いやすい販促ツールとして利用する企業が増えています。「LINE公式アカウント」は、「友だち登録」した顧客にイベントや割引料金等のお知らせを直接プッシュ通知できる点が最大の特徴です。「友だち登録」には、QRコードを顧客にスマホのカメラで読み込んでもらい登録サイトに誘導するのが一般的です。従って店舗へのPOP設置や、ホームページ、FB等での告知を通じてきめ細かく「友だち登録」を働きかけることが必要ですが、その際に「友だち登録」限定のサービスや特典をつけるのが効果的です。

 このようにSNSでの情報発信を日々継続することで、自社に対する認知と共感が積み重ねられ、ファン作りや販売促進につながります。本稿の内容を売上増に役立ていただければ幸いです。

【出所】
(*1) 「ソーシャルメディア情報の利活用を通じたB to C市場における消費者志向経営の
   推進に関する調査」(日経BP社:2016年3月)
(*2) 従来は「LINE@」と「LINE公式アカウント」が併存していたが。2019年4月18日から
   両者は「LINE公式アカウント」に統合され名称も一本化

大橋 功

19/05/31 21:00 | カテゴリー: | 投稿者:広報部 コラム 担当

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