経営お役立ちコラム
社員に任せて、成長会社になる方法(1)

「あ~、どうして俺の言っていることができない社員ばかりなんだ~」

「何も言わなくても勝手にやってくれる、もっと優秀な社員はいないのか~」

とお悩みのあなたへ。

このコラムは「社員に任せて、成長会社になる方法」を書いたコラムです。

「そんなこと言っても、うちの社員では無理だよ」と思うのもわかります。

私もそう考えていた時期がありました。親切・丁寧に1から10を伝えたにも関わらず、「どうしてそうなるの?」と怒りを感じ、相手を委縮させてしまったこともあります。

これから、3回のコラムを通して、社員が変わる秘訣をお伝えします。社員が変わり、会社が変わり、あなたは次のステージに上がることができます。あなただけでなく、社員も会社も成長することができます。大袈裟に聞こえるかもしれませんが、社員が成長した姿を目の前にしたとき、本当の価値に気付きます。

 

1.どうして「俺の背中を見ろ」が難しくなってきているのか?

 

(1)ビジネスセンスと部下育成は反比例

経営者は、知識・経験を活かして、会社の舵取りを行ないます。そして、経営者になる前の修行時代、きっとあなたは、優秀なビジネスマンだったはずです。みんながアッと驚く、素晴らしい商品を開発したのかもしれません。軽快なトークと人脈で、営業成績が抜群だったのかもしれません。いずれにしても、名プレイヤーだったはずです。

しかし、名プレイヤーは必ずしも名マネージャーになるとは限りません。スポーツ界では「名選手、名監督にあらず」という言葉があります。抜群のセンスで、結果を残してきた選手ほど、後輩の指導がうまくいかないようです。

実際、そんな体験をしたことがあります。私は32歳のときに、コンサルティング会社に転職しました。先輩コンサルタントとお客様の打ち合わせに参加したとき、そのやりとりは、部外者を寄せ付けない専門家同士の会話で、お客様も納得した顔をしており、さすが「コンサルタントだな~」と私は唸っていました。しかし、その先輩のOJTは、頭がモヤモヤし、スムーズに理解できないのです。他の先輩に助言を求めたところ、「コンサルティングと教えるのは別物だから、コンサルティングが得意でも、教えるのが苦手な人はいる」と笑っていました。一見、似ていることなのに、これほど差があることに、当時、とても驚きました。

あなたが、経営者として、部下育成も同様にできると思っているとしたら「それは錯覚の可能性がある」ということを知っておいてください。例外はありますが、ビジネスセンスと部下育成は、反比例の関係なのです。

 

(2)「俺の背中を見ろ」は、今の時代に通用するのか?

部長「今の時代、俺の背中を見ろというやり方に限界が来ているじゃないか?」

私「はい、そうですね」

社員育成に悩む部長の相談を受けていたときの会話です。

私の回答の一番の理由は、時代の変化です。ご存知だと思いますが、人口減少・成熟期のモノ余り・デフレ時代なので、とても変化が激しいのです。

あなたが、経営者として、今の時代でも、結果を出し続けられるならば、問題はありませんが、結果が出ないと嘆いているならば、リーダーシップの方法を変える必要があります。

ちなみに、今の時代に必要な能力は「変化対応力」です。そして、2016年のキーワードは「繋がり」です。リーダーシップも「変化対応力」と「繋がり」が求められています。実は、この2つが「社員に任せるための鍵」になります。次回以降、いかに繋がりを深めていくか、そして、どのようにして社員に任せるのか、を明らかにしていきます。

照井 克文

16/02/29 21:00 | カテゴリー: | 投稿者:広報部 コラム 担当

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