経営お役立ちコラム
”新商品開発”の8つのステップ

1.新商品開発は簡単?

「新商品開発は、簡単!」ってなかなか聞いたことがありません。
一から新商品を作り上げていく産みの苦しみは、並大抵なことではない一方で、「好きこそものの上手なれ」なのか、思いのほか、すんなり行くこともあります。

とはいえ、すんなり出来たからと言って、それが良く売れるかは、また別問題です。今回は、”商品開発”を8つのステップで整理して進める方法をご紹介します。

2.新商品開発の8つのステップ

(1)アイデアの創出

ゼロから立ち上げていく場合には、アイデアの創出に本当に苦労します。ブレインストーミングは、最も有名で良く使われる方法です。複数人でアイデアを出し合い、紙やホワイトボードに書き出します。荒唐無稽でも否定せず、どんどん出していくことがポイントになります。

(2)スクリーニング(ふるいわけ)

アイデアを使えるよう“ふるい分け”をして行きます。具体的には、切り口を整えて、整理・整頓をしていきます。
切り口の例として、「3C(company自社,competitor競合,consumer顧客)」、「4Pplace場所,price価格,product商品,promotion販売促進」と様々な切り口がありますが、商品に合ったものを適用します。

(3)商品コンセプトの開発

商品コンセプトとは、3つの視点で考えます。「(1)ターゲットを絞る“誰に”、(2)どんな役に立つのか“何を”、(3)どのような技術(方法)で“どのように”」を具体化してきます。端的にその商品が、どのようなものかを言い表します。

例えば、セブン&アイホールディングスでヒットしたPB(プライベートブランド)のゴールドシリーズは、「上質さ」とコンビニ等で買える「手軽さ」を体現しています。

(4)マーケティング戦略の検討

商品コンセプトと同様に「(1)誰に、(2)どのような差別化戦略を、(3)どのように具体化するのか」を検討します。販売・営業の戦術レベルの施策を統括するガイドラインになります。

(5)経済性の評価

販売計画を定めます。具体的には、マーケティング戦略に沿った商品価格を設定し、時系列(年・月・週)に沿って上記で定めた各戦術を実行した場合の売上、費用を算出し、収益予測を立てます。 「過剰品質になっていないか?」・「無理・ムダな販売促進費を費やしてないか?」等と経済性の評価の確認をすることで、マーケティング戦略を修正していきます。

(6)試作モデルの開発

商品コンセプトに従い試作モデルの開発をします。「予算通りに作れるか?」・「思わぬミスがないか?」・「実際に製造ラインにのせた場合に不具合がないか?」等。試作モデルの開発を通じて、「実際商品化した際に問題がないか?」等、販売流通の前に問題がないかテストもします。

(7)テストマーケティング

テスト的に販売を行い “様々な不具合を発見”・“マーケティング戦略に無理がないか?”等の確認をします。協力的な取引先や一部の店舗に限って行うと良いでしょうし、数量を限定して行う方法もあります。検証して、市場導入する際の問題点を明らかにして、修正していきます。

(8)市場導入

テストマーケティングで発生した様々な問題を解決して、市場導入をします。市場導入後に普及拡大を図るためにマーケティング戦略を再度検討していきます。

紙面に限りがあり、詳細の説明が不足している部分もありますが、今回は8つのステップに分けて、新商品開発を簡単にご紹介させていただきました。

三海 泰良

14/09/30 21:00 | カテゴリー:,  | 投稿者:広報部 コラム 担当

このページの先頭へ戻る