経営お役立ちコラム
創業期・成長期の中小企業支援事例(3)財務・会計

実例をもとに再構成したストーリーでお届けする3回シリーズ。
最終回の今回は財務戦略で悩んでいる創業期の社長の事例です。

◆ 法人税ってこんなに払うの?

C社は都内の私鉄沿線に3店舗を展開する独立系の弁当店チェーン
です。2年前に開店した1号店が約半年で軌道に乗り、その後
2号店、3号店を次々と開店しました。年商は1年目の3千万円から、
2年目の今年度は1億円に迫る勢いで急成長しています。

社長のJ氏の悩み事はC社の唯一の役員である自分の役員報酬です。
決算月を迎えて、税理士に仮決算を出してもらったところ、法人税
を約300万円納めなければならないという結果になりました。
J社長にとっては初めての経験です。こんなに多額の税金を納め
なければいけないのなら、もっと役員報酬を多めにしておけば
よかったのだろうか。

J社長は、なんとかもう少し節税できないかと考え、税理士に
相談しました。税理士は親切に相談に乗ってくれましたが、なんと
言っても決算月は終了しています。役員報酬を過去にさかのぼって
増額することもできません。今から申告までの間にできることは
限られています。

◆ 役員報酬だけの問題なのか

J社長は、気を取り直して次回の決算に向けた節税対策を考え
始めました。

(1)事業で儲かったお金を会社の利益にするのと役員報酬で
支払うのでは、どちらがトータルで節税になるのか。
税金や社会保険も考慮した上で、最適な自分の報酬はいくら
なのか。
(2)また、節税だけの問題なのかどうか。逆に、利益を出して
しっかり税金を払う方が、融資の審査等では有利なのでは
ないか。税金以外に、考慮すべき点は何か。
(3)役員報酬でなくとも良い。業績が好調な今のうちに、
効果的に会社で「貯金」する方法はないか。

また、J社長は、今まで自分1人で経営してきたC社に、もう1人
役員を増やしたいと考えています。役員報酬の問題は近々、自分だけ
の問題ではなくなりそうです。さらにJ社長には、ゆくゆくはC社で
店舗販売だけでなく高齢者への宅配など新規事業を大きく育てたい
という夢があります。そのためには株式による資金調達や配当の
ことも勉強しなければならないのでしょうか。そのことと、税金の
問題はどう関係があるのでしょうか。

このようにJ社長には、いろいろと知りたいことがありますが、
日々の業務に忙殺されて、ゆっくりと考える時間がありません。
税金や役員報酬を考える事は、確かに「経営的な」仕事ではあるかも
しれませんが、本当にJ社長がやりたいのは、新しい商品やサービス
を開発して、より多くのお客さんに喜んでもらう事です。
どうしたらよいのでしょうか。

◆ 解決策

筆者は、これらの相談を中小企業診断士に持ちかけていただくのも
一案だと思います。中小企業診断士は、単なる節税対策や会計の面
だけでなく、企業を診断し、企業の将来あるべき姿と、それに向けた
全体戦略の策定を支援します。その全体戦略を実行するための機能別
戦略の一つが財務・会計戦略であり、役員報酬の決定は、さらに
そのひとつの項目に過ぎません。

このように経営的な視点から具体的な助言まで落とし込めるのが
中小企業診断士です。また、中小企業診断士には会計や法務、金融
機関の融資実務に精通した人材も多く、税理士や弁護士との連携も
可能です。

◆ まとめ

シリーズを通じて述べてきたように、社長の仕事は「経営的」な
仕事をすることではなく、ビジネスをすることです。具体的には、
価値を生み出し、顧客を生み出すことです。それこそが、社長の夢
を実現することではないでしょうか。

中小企業診断士は社長の夢を実現するお手伝いをいたします。
どうぞ城南支部にご相談ください。

加藤雄紀

13/01/27 11:44 | カテゴリー: | 投稿者:椎木忠行

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