経営お役立ちコラム
創業期・成長期の中小企業支援事例 (2)IT

実例をもとに再構成したストーリーでお届けする3回シリーズ。
第2回の今回はIT導入で悩んでいる創業期の社長の事例です。

◆ IT化できるはずだが

B社はハウスクリーニングを主としつつも、お客様から寄せられる
さまざまな相談に応じて、壁紙やふすまの張り替え、各種塗装、
塀の修繕、廃品整理から小規模なリフォームまで請負っており、
いわば「ホームサービスのなんでも屋さん」です。創業わずか2年目
にして従業員6名、年商8千万円に届こうかという、成長中の会社です。
社長のH氏の今の相談事は、パソコンやインターネットをもっと
活用して仕事を効率化できないかということです。

(1)一日4~5件の案件が常に同時進行し、次々に例外処理が
発生する中、状況をH社長自身が的確に把握したいという
希望があります。当日動いているのはどのお客様の案件か。
新規なのかリピートなのか。スタッフの出欠は大丈夫か。
現場で動いている外注先はどこの誰か。これらをH社長が
自ら把握し、きめ細かい対応を心がけている事が顧客満足、
ひいてはB社の成長の原動力になっています。
しかしH社長は外出が多く、できれば出先や自宅から
リアルタイムで状況を確認し、スムースに指示を出したい
のですが、携帯電話では限界があります。社長だけでない、
スタッフ全員でのリアルタイムな情報共有が課題です。

(2)見積書、請求書などの発行は現在、ほぼ手書きです。
創業当初、ソフトウェア会社に言われるがままに会計ソフトを
導入しましたが、現在ではほとんど使っていません。
使い勝手がB社の業務に合わないからです。約900件ある得意先の
情報も、エクセルで細々と管理している状況です。

(3)また、B社は「なんでも屋さん」であるために、工務店、
内装業者など、優秀な外注先との良好な関係が重要な経営
資源です。それら外注先の基本情報や発注履歴などのデータ
ベース化も課題です。

(4)システム開発するにしても費用面が心配です。以前、会計
ソフトで失敗しているので新規ソフトウェアの導入を考えると
憂鬱になってきます。

◆ システムの構築は「経営的」業務

B社のような小さい会社の社長にとって、今回の例のような業務
システムの構築は立派な「経営的」業務です。見かけ上はITの課題
ではありますが、本質的には経営管理です。B社の強みを発揮でき、
それでいて費用対効果の面からも妥当なシステムの姿を決定する
となると、経営者である社長が自ら関わらざるを得ません。

しかし、こういったことを社長が自分でよく検討して、自分の最も
納得するシステムを設計するなどという時間は、おそらくありません。
また従業員はというと、多くの場合、現場の専門家であり、社内
システムの責任者にするのは難しそうです。

では、どうしたらよいのでしょうか。

◆ 解決策

そんなとき、中小企業診断士にご相談いただくのも一案だと筆者
は思います。中小企業診断士はソフトウェアベンダーではありませ
ん。システム開発を「しない」選択肢も含めて中立的な立場から助
言が可能です。例えば、「システム開発は高額になるので、当面は
手作業とエクセル、ワード中心で進めましょう。
そのかわり留意点は…」といった提案もできます。

もちろん、中小企業診断士にはITの専門家も多いので、実際に
ITシステムの開発が必要となれば、その先のフォローも可能です。
システムを担当する人材を採用するよりも現実的です。

前回も書きましたが、社長の仕事は「経営的」な仕事をすること
ではなく、ビジネスをすることです。具体的には、価値を生み出し、
顧客を生み出すことです。それこそが、社長の夢を実現することでは
ないでしょうか。

中小企業診断士は社長の夢を実現するお手伝いをいたします。
どうぞ城南支部にご相談ください。

加藤雄紀

13/01/13 01:09 | カテゴリー: | 投稿者:椎木忠行

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