経営お役立ちコラム
働き方改革×人材育成で、自然と人が育つ職場を作り上げよう!

 働き方改革法が20年4月から中小企業にも適用され始めますが、“業務を効率化して有休取得を、残業削減を”という取り組みについて、人材育成につなげるヒントをご提案します。

1.にわとりが先か、卵が先かではなく…

 人材育成は直近の売上に結びつくことが見えにくいので、後回しにされ、重要だけど緊急ではない経営課題になりがちです。人手不足を解消して売上が上がったら、人材育成に取り組もうとしているのが、多くの企業の実態ではないかと思います。

 一方で、18年度の中小企業白書199ページ【第2-3-23図 過去3年間の営業利益の推移別に見た従業員に対する人材育成・能力開発の方針】(※1)からは、営業利益の出ている会社ほど人材育成に取り組んでいる実態が読み取れます。社員が育って売上・利益が拡大するグッドサイクルに持ち込むことの重要さを伝えていると言えます。

2.儲かる企業体質へのグッドサイクル

 そこで、社員が育っている中小企業の実態を調べると、次の4つの特徴があるとわかりました。

【社員が育つ企業の4つの特徴】
(1)経営者が人材育成に熱い思いを持っている。
(2)将来必要な人材像から具体化している。
(3)「仕事の改善」に着目する教育の工夫がある。
(4)「人間が育つ仕組み」を作り続けている。

 職場の学びには、自分の経験7割、他人から2割、研修で1割、というワークプレイスラーニングの考え方がありますが、日常業務の中で経験していくことが重要です。大企業であれば、定期的な集合研修や外部研修への派遣で全体的な底上げを図ることもできます。しかし、余力のない中小企業では、仲間と協働して仕事の改善に取り組むことで人間として成長する仕組みを作り上げることが現実的です。

 働き方改革を進めたら、生産性が上がっただけでなく、社内のコミュニケーションが活性化し、人材育成も進んだというのが目指す形ではないかと思います。

3.チーム力を上げる「仲間との話し合い」

 「人間が育つ仕組み」とは、「制度づくり」「人づくり」「チームづくり」の3つを意味しますが、今回は、グッドサイクルの起点となる社内コミュニケーションを活性化させるチームづくりの工夫、「仲間との話し合い」について詳しく述べます。
 働き方改革を進める中でこの手法を使い、社員の自発的な行動変化に働きかけるのです。

(1)実施効果
   社員のベクトルを合わせ、一体感を生み出します。当初は、場の意義を理解
   できないかもしれませんが、成果が出始めると自ずと理解が深まり、
   社員の行動変化につながります。
(2)話し合う内容
   経営理念の業務への浸透から日常業務の進め方のアイデア出しまでいろいろなテーマを
   取り入れることかできます。
(3)実施タイミング
   業種や企業規模で現実的な工夫が必要です。毎週月曜日の朝のウィークリーミーティング、
   給与支給日の昼食時に会社費用負担でのランチミーティング、毎月第一営業日の
   朝のマンスリーミーティング、3ヶ月に1回の社長ラウンドテーブルなどが考えられます。
(4)具体的な方法
   チームで話し合い、行動計画を立てます。定期的に繰り返して、うまくいったことだけでなく、
   うまくいっていないことへのジレンマを感じながら、自分事に落とし込みます。
(5)注意点
   ・自分の気づきやジレンマを共有できよう他者を理解することに努めましょう
   ・答えは一つではありません。決めつけないようにしましょう

 働き方改革を進めると、人的余力が少ない中小企業では、逆に企業力を弱めることにつながりかねないと危惧することもあるかもしれません。しかし、これをチャンスととらえ、企業体質を変革するグッドサイクルに持ち込みませんか。

(※1)https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/H30/PDF/chusho/04Hakusyo_part2_chap3_web.pdf

増田 竜雄

19/10/31 21:00 | カテゴリー: | 投稿者:広報部 コラム 担当

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