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14.コンサルティングファームの内容U
7.コンサルテイング業界の分類
(1)外資系(米系)戦略系コンサルテイング・ファーム
マッキンゼー、BCG,日本ブーズ・アレン・アンド・ハミルトン、ベイン&カンパニージャパンインコーポレイテっドのメジャーの4の他アーサー・D・リトル、等大半はアメリカに本社のあるインターナショナルなコンサルテイング・ファームである。

●主な特徴
・ パートナーであるか、どうかで待遇は全く違う。全員がパートナーになることを目指すが、何年以内にパートナーにならなければ、退職するという鉄則がある。 (アップ・オア・アウト)天才肌のスターコンサルタントとアシスタントから構成されているといっても過言ではないグループである。
・ グローバルワンファームとしては、パートナーの選出基準は世界共通である。
・ ハイプレッシャーの中で仕事をしなければならない。定められた期間内にレポートを書き、仮説を立て報酬に見合うだけの結果を出さなければならない。そのため、たとえパートナーになれなくてもそれなりのキャリアパスになる。
・ 独立非公開の原則によりクライアントとの利害相反を排除。株は一切外には出さない。現役の人間が持ち合う。数値業績主義を排し、社内品質標準(クオリテイ)を重視。
・ 日本でも経営者への登竜門としてのキャリアになるケースが出てきた。国際化が 進み、実力主義ではあるが、女性はまだ少ない。性格は理論指向から実践指向まで会社によって異なる。
・ チームを組み、大企業のクライアントのトップを相手にする。
・ 報酬は千差万別であるが、月に1000万円から3000万円で、3カ月から1年かけで取り組む場合が多い。計算式はタイムチャージが基本。

(2)外資(米)系会計事務所系システムコンサルテイング・ファーム
アンダーセンコンサルテイング(現在・アクセンチャ)、アーサーアンダーセン、トーマツ・コンサルテイング、デトロイトト―マツコンサルテイング、プライスウオーターハウスコンサルタント等。

外資であるBIG6と日本の,監査法人が提携して作った会社が多い。システム分野のコンサルテーションで設計から実施まで深く係るのが主流だが、最近ではアウトソーシング受託企業やチェンジマネジメントまで川上から川下まで様々な分野に進出している。中でもトーマツ・コンサルテイング、デトロイトトーマツ、アーサーアンダーセン、プライスウウォーターハウスは戦略系コンサルテイング・ファームと競合する方向に業務の幅を広げている。朝日アーサーアンダーセン、宇野紘一税理士事務所。

●主な特徴
・ 世界的には各社とも戦略・経営管理・システム構築など幅広い総合力を有するが日本ではシステムコンサルテイングを主体として展開している会社が多い。
・ 財務会計や販売・物流などのシステム構築制度に強い。
・ パートナー制度自体の特質、グローバルワンファームである点は戦略系と変わらない。
・ アップアンドアウトだけでなく、専門職として残ることも少なくない(アップ・アンド・ステイ)。
・ 世界標準の技術教育を徹底している。
・ 1プロジェクトに大量のの人員を動員する。

(3)日系シンクタンク系コンサルテイング・ファーム
金融機関系コンサルテイング・ファーム

野村、三菱、三和、日本、富士などの総合研究所からなるグループ。シンクタンクの業務は大きく調査研究(リサーチ)部門、システム部門、コンサルテイング部門と分かれる。歴史的にはマクロの視野からの経済状況分析、業界分析をしてきた組織とシステム構築を行ってきた組織が再編成されて総合研究所を作ってきた。基本的には情報システムやリサーチ業務が中心だが、野村総合研究所、日本総合研究所はコンサルテイング業務に力を入れており、戦略系コンサルテイング・ファームと競合する。

●主な特徴
・ 経営層や管理部門は金融機関からの出向者、転職者が多い。
・ 顧客の多くは本体からの紹介、調査研究部門からの派生、或いは政府系が多い。
・ 大企業から中堅企業までが主体。
・ 優秀な者はコンサルタントを足掛かりにして学者になるケースもある。

(4)日系独立系コンサルテイング・ファーム
船井総合研究所、タナベ経営、日本能率協会コンサルテイング、ジェムコ日本経営、日本コンサルタントグループ、ビジネスコンサルタント、社会経済生産性本部、日本経営システム、日本経営協会総合研究所など。生産管理からスタートした伝統のある会社が多い。

●主な特徴
・ 3つのパターンが一般的
  @カリスマ的創業者の講演会などを中心に、会員組織で安定収益を上げている。
  A教育研修事業を主たる安定収益源として研修の営業成績のよい社員から講師、コンサルタントに昇進させる。
  B社員ではなく個人事業主としてコンサルタントを雇い、フランチャイズ的に組織する。
・ クライアントは大企業から小企業まで幅広い。
・ 生産管理に強い。

(5)外資(米)系人事(戦略)コンサルテイング・ファーム
ワトソンワイアット、タワーズペリンフォスターアンドクロスビーインク、ウイリアム・エム・マーサー、ヒューイットが大手4社である。これら大手以外の中堅企業は金融機関などに買収されてグローバル化に耐えられる大手と特定の制度商品を販売してきたブテイックパターンの会社に二極化している。基本的には分野を絞った戦略コンサルタントである。

●主な特徴
・ 年金数理などデイスクロージャーの中立性を梃子とした専門的業務で成長した。
  データベース型コンサルテーションなどを加えて人事全般に発展してきたパターンが多い。
・ 戦略的人材マネジメントとアウトソーシング受託企業の両方乃至片方に進出、ニ極分化する傾向も見られる。

※流通業や飲食業といった業種に特化したコンサルテイングを行う会社―ブテイック・コンサルテイング・ファームと人事コンサルテイング・ファームを含め、独立したグループとする場合もある。

(6)欧米系サーチファーム
ヘッドハンテイング会社だが、代表取締役といったレベルの高い人材を紹介する企業群で、その他のコンサルテイング・ファームとは一線を画する。

●主な特徴
・ 成功報酬ではなく、コンサルテイング・フィーがベース。データベース型の紹介エージェントとは違う。
・ サーチを行うリサーチ以外はシニアコンサルタントのみの集団。新卒や若年転職からのキャリア形成には向かない。

※ERP:
ERPとは総合型業務パッケージ・ソフトのことだ。文字とおり、リエンジニアリングの一環として、各種の基幹業務をコンピュータ上で統合し、迅速で且つ高度な処理を実現しようというもので、現在ではシステム構築にはなくてはならないソフトパッケージである。現在世界で使われているERPソフトは主要4種類。

SAP、B aan、Oracleそして最新のPeople Softである。ERPの開発や導入はシステムコンサルテイング・ファームには限りなく重要である。例えば、KPMGグローバルソリュ―ションは、ピープルソフトの日本語版を共同開発して、その成果を引っさげて日本に誕生した会社である。

外資系や金融機関系のコンサルチイング・ファーム中小企業診断士業界との差を参考のために上げてみれば、概略次の通りであろうか。
@野村総合研究所のコンサルテイングの仕事量は1996年(平成8年)から受注が急増したという。逆に中小企業診断士業界では仕事量は急減した。

A経営コンサルタントが扱う事例案件18のうち中小企業診断士の扱う案件はそのうちたかだか次の4つくらいであろう。扱う範囲は狭い
  コスト構造改革(コスト削減)、営業戦略、IT、会計・財務システム

B中小企業の場合企業規模が小さいので、経営者とコンサルタントが相談すればだいたいそれですむ。ファームの場合はプロジェクト毎にチームを組みクライアント(企業)との共同作業である。

C報酬は、大規模プロジェクト:5000万円〜1億円
       小規模プロジェクト:数百万円〜1000万円
  中小企業診断士の報酬はいくらであろうか。桁が違う。

D営業はトップの仕事であり、積極的な営業活動を展開する。(診断協会は社団法人ということで営業活動はしてはいけなかったが、最近は営業活動も必要と考えを変えつつある

E外資系の社内における競争は激しい。能力なき者は去れという感じを持つ。
 診断協会は対外競争を考えなかった。中小企業庁の言う通りに動いていた。 

外資系に限らず、コンサルテイング・ファームは企業であり、企業としての経営能力を持っている自立した存在である。外部環境変化に順応し、他社との競争に打勝つ戦略と技術、資金、人材を有している。NPOの社団法人(中小企業診断協会)とは経営の基本において思想が違う。
中小企業診断士は支援法の改正により民間経営コンサルタントとしての地位を与えらた。民間人であり、民間企業として今後は考えなければならないであろう。

以上を一読された方は中小企業診断士であろう。競争相手のコンサルテイング・ファームが上述されている現状にある。

日本政府はアメリカの後を追っている。自由主義経済の益々競争激化・個人能力の卓越を求められる社会に突入しつつある。社会・経済構造がドミノ的に自己強化の方向に走っており、社会において自己確立が求められる競争社会に変質しつつある。アメリカ人の気質と日本人の気質は違っているが、否応なくアメリカ人的気質の社会に日本の社会は変質していくことになる。

人間は環境を変えられるのか。環境が人間を変えるのか。過去の農業社会から工業社会。工業社会から今情報社会(ユビキタス社会)へと急変している。人間は環境に順応していくのが自然であろう。中小企業診断士も社会環境に順応していかなけらばならない。この現状を中小企業診断士は如何に対応したらよいであろうか。この対応が中小企業診断士の明日を決定することになる。


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